「レゴ デュプロって本当に効果があるの?」「高いお金を払う価値はある?」
こんな疑問を抱えていませんか?SNSでは「うちの子、レゴで天才に!」なんて投稿を見かける一方で、「買ったけど全然遊んでくれない…」という声も。
こんにちは。モンテッソーリ教師として10年間、現場で子どもたちと向き合い、自身も2人の子どもを育ててきた私が、今日はレゴ デュプロの本当の効果について、包み隠さずお話しします。
実は私自身、長男が2歳の頃に「これで創造性が育つかも!」と期待してレゴ デュプロを購入したものの、最初の1週間は見向きもされず、「失敗した…」と落ち込んだ経験があります。でも、その後の変化は驚くべきものでした。
この記事では、レゴ デュプロが子どもの成長に与える具体的な効果を、発達心理学の観点と実際の現場での観察、そして私自身の子育て体験を交えながら、詳しくお伝えします。「うちの子には合わないかも…」という不安も含めて、正直にお話ししますね。
レゴ デュプロとは?基本の「き」から理解しよう
レゴ デュプロは、デンマークのレゴ社が開発した、1歳半から5歳の幼児向けブロック玩具です。通常のレゴブロックの2倍の大きさで作られているため、小さな手でも扱いやすく、誤飲の心配も少ないのが特徴です。
なぜ「デュプロ」という名前なの?
「デュプロ」の名前の由来は、ラテン語の「duplex(二重の)」から来ています。通常のレゴブロックの2倍の大きさということを表しているんですね。この2倍というサイズ感が、実は幼児の発達段階にとって絶妙なんです。
私が保育現場で観察していると、2歳頃の子どもたちは、小さなブロックではうまく組み立てられずにイライラしてしまうことがあります。でも、デュプロのサイズなら、「できた!」という達成感を味わいながら遊べるんです。
通常のレゴとの違い
「普通のレゴじゃダメなの?」という質問をよく受けます。確かに、通常のレゴの方が細かい作品を作れますし、コストパフォーマンスも良いように感じるかもしれません。
でも、幼児期の子どもたちにとって、この「大きさ」は非常に重要です。
手の発達段階から見る適切なサイズ
3歳頃までの子どもは、まだ手指の細かい動きが未発達です。小さなブロックを正確に組み立てるには、相当な集中力と器用さが必要で、多くの子どもがすぐに諦めてしまいます。
私の次女も、4歳の時に友達の家で通常のレゴで遊んでいて、「うまくできない!」と涙を流したことがありました。でも、家に帰ってデュプロで同じような作品を作ると、「私って上手!」と自信満々。この「できる」という実感が、子どもの自己肯定感を育むんです。
レゴ デュプロが子どもに与える7つの驚くべき効果
それでは、具体的にレゴ デュプロが子どもの成長にどのような効果をもたらすのか、一つずつ詳しく見ていきましょう。
1. 空間認識能力の向上-立体的な思考力が自然に身につく
レゴ デュプロで遊ぶ最大の効果の一つが、空間認識能力の向上です。これは、物の位置や向き、大きさの関係を頭の中で理解する力のことです。
なぜ空間認識能力が重要なの?
空間認識能力は、将来の算数・数学の理解に直結します。図形問題を解く力、地図を読む力、さらには建築や工学などの分野でも重要な能力です。
私が担当していた年中クラスに、太郎くん(仮名)という男の子がいました。最初は平面的にブロックを並べることしかできませんでしたが、3ヶ月ほどデュプロで遊び続けた結果、複雑な立体構造物を作れるようになったんです。そして驚くことに、その後の積み木遊びでも、他の子どもたちより高く安定した塔を作れるようになりました。
具体的にどう発達するの?
レゴ デュプロで遊んでいる時、子どもたちは無意識に以下のような思考を繰り返しています:
- 「このブロックをここに置いたら、どんな形になるかな?」
- 「もっと高くするには、どこに支えを作ればいいかな?」
- 「この向きで置くと、次のブロックがうまくはまるかな?」
これらの思考プロセスが、空間認識能力を育てるのです。
2. 創造性と想像力の育成-「正解のない世界」で自由に表現
「うちの子、いつも同じような物しか作らないんです…」
この悩み、とてもよく聞きます。私の長男も最初は、ひたすら「電車」ばかり作っていました。でも、それでいいんです。
模倣から創造へのプロセス
子どもの創造性は、必ず「模倣」から始まります。最初は説明書通りに作ったり、見本を真似したりすることが大切です。その基本的な技術を身につけてから、徐々にオリジナリティが生まれてくるんです。
保育現場で印象的だったのは、花子ちゃん(仮名)の変化です。最初の2ヶ月は、ひたすら「おうち」を作っていました。でも、ある日突然「お花畑のあるおうち」を作り始めたんです。そこから「動物園のあるおうち」「宇宙にあるおうち」と、どんどん発想が豊かになっていきました。
「間違い」がない安心感
レゴ デュプロの素晴らしいところは、「これじゃダメ」ということが一切ないことです。どんな組み合わせでも、子どもが「これができた!」と満足すれば、それは立派な作品です。
この「失敗がない」環境は、子どもの挑戦意欲を大きく育てます。「やってみよう」という気持ちが、創造性の源になるんです。
3. 集中力の向上-「フロー状態」を自然に体験
「うちの子、落ち着きがなくて…」という相談をよく受けます。でも、レゴ デュプロで遊んでいる時の子どもたちの集中ぶりは、本当に見事です。
なぜレゴ デュプロは集中できるの?
レゴ デュプロが集中力を育てる理由は、「適度な難易度」にあります。簡単すぎず、難しすぎない。この絶妙なバランスが、心理学でいう「フロー状態」を作り出すんです。
フロー状態とは、時間を忘れて物事に没頭している状態のこと。この状態を幼児期に経験することで、将来の学習に対する集中力の基盤が作られます。
実際の観察例
3歳のみきちゃん(仮名)は、普段は5分と座っていられない子でした。でも、デュプロで「お城」を作り始めると、なんと45分間も集中して取り組んでいたんです。途中で友達が声をかけても、「今、お城作ってるから後で!」と言うほど。
この経験が積み重なることで、徐々に他の活動でも集中できる時間が長くなっていきました。
4. 論理的思考力の基礎-因果関係を体感的に学ぶ
「このブロックを外すと、上の部分が倒れちゃう」 「ここに支えを作れば、もっと高く積める」
レゴ デュプロで遊んでいる時、子どもたちは無意識に論理的思考を働かせています。
試行錯誤から学ぶ「なぜ?」と「だから」
私が観察していて印象的だったのは、4歳のたけしくん(仮名)の変化です。最初は適当にブロックを積んでは倒れ、を繰り返していました。でも、1ヶ月ほど経つと、「ここが不安定だから倒れるんだ」と気づき、「だから、ここに支えを作ろう」と考えるようになったんです。
これこそが、論理的思考の基礎です。現象を観察し、原因を分析し、解決策を考える。この一連のプロセスを、遊びを通して自然に身につけているんです。
プログラミング的思考の準備
最近話題の「プログラミング的思考」も、実はレゴ デュプロで育まれる思考力と密接に関係しています。「どの順番で組み立てれば効率的か」「この構造を作るにはどのブロックが必要か」といった思考は、まさにプログラミング的思考の基礎なんです。
5. 手指の巧緻性向上-器用さと脳の発達が同時に進む
「手は第二の脳」という言葉があるように、手指の動きと脳の発達は密接に関係しています。レゴ デュプロは、この手指の巧緻性を効果的に育てます。
年齢別の発達段階
1歳半〜2歳頃 最初は大きなブロックを両手で持って、「ガチャガチャ」と鳴らすだけかもしれません。でも、それでいいんです。音を聞いて、手触りを確かめることで、感覚が育っています。
2歳〜3歳頃 「つなげる」という概念が理解できるようになります。最初は2つのブロックをつなげるだけでも大発見!「できた!」という達成感を大切にしてあげましょう。
3歳〜4歳頃 より複雑な構造を作れるようになります。この頃になると、意図的に「ここにこれを置こう」という計画性も出てきます。
4歳〜5歳頃 細かい調整ができるようになり、バランスを考えた構造物も作れるようになります。
指先と脳をつなぐ神経回路
私の次女を観察していて面白かったのは、レゴ デュプロで遊び始めてから、箸の持ち方や鉛筆の持ち方も上達したことです。これは偶然ではありません。
指先の細かい動きをコントロールする神経回路は、様々な活動で共通して使われるため、レゴ デュプロで鍛えた器用さが、他の活動にも良い影響を与えるんです。
6. 問題解決能力の育成-困難に立ち向かう力を育む
「作りたい物があるのに、うまく作れない」
この「困った状況」こそが、実は子どもの成長にとって最も価値のある瞬間です。
諦めずに挑戦する心を育てる
保育現場で見ていて感動したのは、5歳のゆうきくん(仮名)の姿です。「恐竜」を作りたいと決めたものの、何度も崩れてしまいます。でも、諦めずに「今度はここを変えてみよう」「こっちの方法はどうかな」と試行錯誤を続けました。
2時間後、ついに満足のいく恐竜が完成!その時の笑顔は、本当に輝いていました。
段階的に難易度を上げていく自然な流れ
レゴ デュプロの素晴らしいところは、子ども自身が無意識に難易度を調整できることです。今日は簡単な物、明日はちょっと難しい物、と自分のペースで挑戦レベルを上げていけます。
これは、後々の学習においても重要な「自己調整学習」の基礎になります。
7. コミュニケーション能力の向上-共創する喜びを知る
「レゴって一人遊びのイメージがあるけど…」という声もありますが、実際は違います。レゴ デュプロは、素晴らしいコミュニケーションツールにもなるんです。
親子のコミュニケーション
「これ、何作ってるの?」 「すごいね!どうやって作ったの?」 「今度は一緒に作ってみる?」
レゴ デュプロがあることで、親子の会話が自然に生まれます。私自身も、子どもたちとレゴで遊んでいる時間は、日常の忙しさを忘れて、純粋に楽しい時間を過ごせました。
友達との協働
4歳を過ぎると、友達と一緒に大きな作品を作ることも増えてきます。「君はこっちを作って、僕はあっちを作るよ」「それいいアイデア!」こんな会話を通して、協調性や相手を尊重する心が育ちます。
言語発達への効果
作品について説明したり、作り方を友達に教えたりする中で、語彙力や表現力も向上します。「ここに赤いブロックを縦に置いて…」といった空間に関する言葉も、自然に身につきます。
年齢別!レゴ デュプロの効果的な遊び方
子どもの発達段階に合わせて、レゴ デュプロの遊び方も変わってきます。無理に難しいことをさせる必要はありません。その子のペースに合わせることが一番大切です。
1歳半〜2歳:感覚を育てる時期
この時期は、「正しく組み立てる」ことよりも、「触って、音を聞いて、感覚を育てる」ことが重要です。
おすすめの遊び方
- ブロック同士をくっつけたり外したりを繰り返す
- 色分けして並べる
- 容器に入れたり出したりする
- 積み上げて倒す(倒れる音も楽しい)
私の長男も、この頃は「積んでは壊し、積んでは壊し」を延々と繰り返していました。最初は「もったいない!」と思いましたが、これも立派な学習なんですよね。
保護者の関わり方
「上手だね」「きれいな色だね」「大きな音がしたね」など、子どもの行動を言葉にして共感してあげましょう。この時期は、褒めることよりも「一緒に楽しむ」ことが大切です。
2歳〜3歳:つなげる喜びを知る時期
「つなげる」という概念が理解できるようになる時期です。最初は2つだけでも、立派な作品です。
おすすめの遊び方
- 電車のように長くつなげる
- 高く積み上げる
- 簡単な動物や乗り物を作る
- 色のパターンを作る(赤、青、赤、青…)
この時期に気をつけたいこと
「もっと上手に作れるでしょ」といった大人の基準を押し付けないことです。子どもなりの完成度で「できた!」と満足している時は、その気持ちを大切にしてあげましょう。
3歳〜4歳:想像力が花開く時期
この頃になると、頭の中にあるイメージを形にしようとするようになります。
おすすめの遊び方
- 好きな動物やキャラクターを作る
- おうちや車など、身近な物を作る
- ストーリーを作って遊ぶ
- 友達や家族と一緒に大きな作品に挑戦
保護者のサポート方法
「これは何を作ってるの?」と興味を示しつつ、「こうした方がいいんじゃない?」というアドバイスは控えめに。子どもの創造性を尊重することが大切です。
4歳〜5歳:複雑な構造に挑戦する時期
空間認識能力が発達し、より複雑で安定した構造を作れるようになります。
おすすめの遊び方
- 建物や乗り物の詳細な部分まで作り込む
- 可動する部分のある作品に挑戦
- 説明書を見ながら作る
- 自分で作り方を考えて、人に教える
この時期の成長ポイント
計画性と粘り強さが育つ時期です。「最初にこれを作って、次にこれを…」という段取りを考えるようになったり、失敗しても最初からやり直す忍耐力も身につきます。
「効果がない」と感じる時の原因と対処法
「レゴ デュプロを買ったけど、うちの子には効果がないみたい…」
こんな悩みを持つ保護者の方も多いです。でも、ちょっと待ってください。本当に効果がないのでしょうか?
よくある「効果がない」と感じる理由
1. 期待値が高すぎる
「1週間で創造性が劇的に向上!」なんて期待していませんか?子どもの成長はゆっくりです。目に見える変化が現れるまで、少なくとも1〜3ヶ月は必要です。
2. 遊び方を限定しすぎている
「正しく組み立てなさい」「こうやって作るのよ」と、大人が遊び方を決めつけていませんか?子どもには子どもなりの遊び方があります。
3. 他の子と比較している
「お友達の〇〇ちゃんはもっと複雑な物を作るのに…」この比較は禁物です。子どもの発達には個人差があります。
4. 環境が整っていない
レゴで集中して遊べる静かな環境は整っていますか?テレビがついていたり、おもちゃが散乱していたりすると、集中できません。
効果を高めるための5つのコツ
1. 時間をかけて見守る
少なくとも3ヶ月は継続して観察してみてください。小さな変化も見逃さずに記録しておくと、成長が実感できます。
2. 子どものペースを尊重する
今日は5分しか遊ばなくても大丈夫。明日は30分夢中になるかもしれません。その日の気分や体調によって、遊ぶ時間は変わります。
3. 一緒に楽しむ
「教える」のではなく「一緒に楽しむ」スタンスで関わってみてください。大人も童心に帰って、純粋に楽しみましょう。
4. 環境を整える
レゴ専用の遊び場所を作ってあげるのもおすすめです。片付けも簡単で、いつでも続きから遊べる環境があると、より集中できます。
5. 記録を残す
写真や動画で作品を記録しておくと、後から見た時に成長を実感できます。子ども自身も「前はこんなのを作ってたんだ」と振り返りを楽しめます。
レゴ デュプロの選び方と予算の目安
「どのセットを買えばいいの?」「予算はどのくらい?」
実際に購入を検討する時の、現実的なアドバイスをお伝えします。
初めて購入する時のおすすめセット
【予算3,000円〜5,000円】基本ブロックセット
まずは、色とりどりの基本ブロックが入ったセットがおすすめです。特定のテーマに縛られず、自由に創造できます。
私が保育現場で使っているのも、このタイプのセットが中心です。子どもたちの創造性を最も引き出しやすいと感じています。
【予算5,000円〜8,000円】デュプロ はじめてのブロックセット
大きなベースプレートと基本ブロック、簡単な説明書がセットになっています。初心者にとても親切な構成です。
避けた方がいい初回購入
- キャラクターものの特殊セット(遊び方が限定される)
- 小さすぎるセット(すぐに飽きてしまう)
- 高額すぎるセット(子どもに合わなかった時のダメージが大きい)
拡張していく時の考え方
段階的に増やしていくのがベスト
一度に大量に購入するよりも、子どもの成長と興味に合わせて段階的に増やしていく方が、長く楽しめます。
互換性を考慮する
デュプロ同士はもちろん、通常のレゴとも組み合わせできます(子どもが大きくなってから)。長期的な投資として考えると、決して高い買い物ではありません。
中古品を購入する時の注意点
「新品は高いから中古で…」という考えも理解できます。ただし、以下の点にご注意ください。
安全性の確認
- ブロックに傷やひび割れがないか
- 色あせや変形がないか
- 衛生的に管理されていたか
セット内容の確認
- 必要なパーツが全て揃っているか
- 説明書は付属しているか
私個人としては、初回購入は新品をおすすめします。子どもが興味を示さなかった場合の返品や交換も、新品の方が対応しやすいからです。
他の知育玩具との比較-レゴ デュプロの位置づけ
「レゴ デュプロ以外にも、たくさんの知育玩具があるけど…」
確かにその通りです。様々な知育玩具との比較を通して、レゴ デュプロの特徴を整理してみましょう。
積み木との比較
積み木の良さ
- 自然素材の温かみ
- シンプルで想像力を刺激
- 年齢を問わず長く使える
レゴ デュプロの優位性
- 確実にくっつくので安定した構造を作れる
- 細かい表現が可能
- 片付けやすい
私の経験上、2〜3歳は積み木、4歳以降はレゴ デュプロに興味が移る子が多いです。理想的には両方あると、子どもの発達段階に合わせて選択できます。
パズルとの比較
パズルの良さ
- 論理的思考を育てる
- 完成の達成感が大きい
- 集中力が鍛えられる
レゴ デュプロの優位性
- 自由度が高い
- 間違いがない
- 繰り返し遊べる
パズルは「正解」がありますが、レゴ デュプロには「正解」がありません。この違いが、創造性の育成において大きな意味を持ちます。
磁石ブロックとの比較
磁石ブロックの良さ
- 立体構造を作りやすい
- カラフルで美しい
- 数学的概念を学べる
レゴ デュプロの優位性
- より詳細な作品を作れる
- 耐久性が高い
- 拡張性がある
最近人気の磁石ブロックも素晴らしい玩具ですが、年齢が上がるにつれて物足りなくなることがあります。レゴ デュプロは、より長期間楽しめる投資価値があります。
保護者から多い質問Q&A
実際に保護者の方から受ける質問と、私なりの回答をまとめました。
Q1: うちの子、全然集中してくれないんですが…
A: 最初は5分でも大丈夫です。無理に長時間遊ばせようとせず、子どものペースを尊重してあげてください。
私の経験では、最初は短い時間しか遊ばない子でも、1〜2ヶ月すると自然に遊ぶ時間が長くなることが多いです。
改善のヒント:
- 一緒に遊んであげる
- 他のおもちゃを片付けて、レゴに集中できる環境を作る
- 無理強いしない
Q2: 女の子でも効果はありますか?
A: もちろんです!「ブロック遊びは男の子のもの」という先入観は捨ててください。
私が担当したクラスでも、女の子たちがとても創造的な作品を作っていました。お城やお花、動物など、女の子ならではの視点で素晴らしい作品を作ります。
Q3: いつまで遊べますか?
A: 個人差はありますが、一般的には小学校低学年まで楽しめます。
その後は通常のレゴに移行する子が多いですが、デュプロで培った基礎があるので、よりスムーズに移行できます。
Q4: 誤飲が心配です
A: デュプロは1歳半以上を対象に設計されており、通常のレゴより大きく作られているので、誤飲のリスクは低いです。
ただし、小さな兄弟がいる場合は、必ず大人の監督下で遊ばせてください。
Q5: 高いお金を払う価値はありますか?
A: 長期的な視点で考えると、コストパフォーマンスは高いと思います。
一つのセットで何年も遊べますし、兄弟で共有することも可能です。また、知育効果を考えると、習い事に通うよりもお得かもしれません。
実際の成長事例-現場で見た子どもたちの変化
抽象的な説明だけでは実感しにくいと思うので、私が実際に見てきた子どもたちの成長事例をお話しします。
事例1:内気だった3歳のさくらちゃん
さくらちゃんは、とても内気で、いつもお母さんの後ろに隠れている子でした。友達と遊ぶのも苦手で、一人でいることが多かったんです。
レゴ デュプロとの出会い
ある日、保育室の隅でさくらちゃんが一人でレゴ デュプロをいじっているのを見つけました。「何を作ってるの?」と声をかけると、恥ずかしそうに「うさぎさん…」と小さな声で答えました。
3ヶ月後の変化
レゴで作った作品を友達に見せるようになり、「一緒に作ろう」と誘われるようになりました。作品を通して会話が生まれ、自然とコミュニケーションが取れるようになったんです。
6ヶ月後の成長
今度は自分から友達を誘って、一緒に大きな「動物園」を作るようになりました。「ここにライオンを置いて、こっちにはキリンがいいかな?」と、堂々と自分の意見を言えるようになりました。
事例2:落ち着きのなかった4歳のたかしくん
たかしくんは、とにかく元気いっぱい。でも、その分集中力に欠け、一つのことを続けるのが苦手でした。
最初の1ヶ月
レゴを出しても、2〜3分いじったらすぐに他のおもちゃに移ってしまいます。「この子には向いてないのかな」と思うこともありました。
転機は2ヶ月目
ある日、たかしくんが「ロボット」を作り始めました。途中で崩れても、「もう一回!」と何度も挑戦し、結果的に40分も集中して取り組んだんです。
現在の様子
今では、レゴで遊んでいる時間は本当に集中しています。そして、その集中力が他の活動にも良い影響を与え、絵本を最後まで聞けるようになったり、パズルも完成させられるようになりました。
事例3:手先が不器用だった5歳のゆうとくん
ゆうとくんは、手先の細かい作業が苦手で、ハサミを使うのも、お箸を持つのも同年齢の子より遅れていました。
リハビリとしてのレゴ デュプロ
作業療法士の先生と相談し、手指の訓練としてレゴ デュプロを取り入れることにしました。最初は「くっつけるのが難しい」と泣くこともありました。
少しずつの進歩
毎日少しずつでも触っているうちに、だんだんコツを掴んできました。「今日は昨日より上手にできた」という小さな成功体験の積み重ねが、自信につながりました。
半年後の変化
手先の器用さが向上しただけでなく、「できるまで頑張る」という粘り強さも身につきました。今では、細かいブロックも上手に組み立てられるようになっています。
【重要】レゴ デュプロの効果を最大化する環境づくり
どんなに良いおもちゃでも、環境が整っていなければ効果は半減してしまいます。レゴ デュプロの効果を最大化するための環境づくりについてお話しします。
物理的環境の整備
専用スペースの確保
できれば、レゴ デュプロ専用の遊び場所を作ってあげてください。床に直接置くよりも、小さなテーブルがあると、より集中して取り組めます。
整理整頓システム
「片付けなさい!」と言う前に、片付けやすいシステムを作ってあげましょう。色別に分けられる容器があると、片付けも遊びの一部になります。
作品展示スペース
作った作品を飾るスペースがあると、子どもの達成感とモチベーションが大きく向上します。写真に撮って「作品集」を作るのもおすすめです。
時間的環境の配慮
集中できる時間帯を見つける
子どもによって、集中できる時間帯は異なります。朝起きてすぐの子もいれば、お昼寝後の子もいます。わが子の「集中タイム」を見つけてあげてください。
充分な時間の確保
「もうお風呂の時間よ!」と中断されることが続くと、集中して取り組む意欲が削がれてしまいます。時間に余裕がある時に遊ばせてあげましょう。
心理的環境の重要性
評価しすぎない
「上手だね」「すごいね」という評価よりも、「楽しそうだね」「集中してるね」という状況描写の方が、子どもの内発的動機を育てます。
失敗を受け入れる雰囲気
「崩れちゃったね。悔しいね」という共感は示しつつ、「また作ればいいよ」という前向きな雰囲気を作ってあげてください。
レゴ デュプロを卒業するタイミングと次のステップ
「いつまでデュプロで遊ばせればいいの?」
これも多い質問の一つです。卒業のタイミングと、その後のステップについてお話しします。
卒業のサイン
年齢的な目安
一般的には、5〜6歳頃に通常のレゴへの興味が出てくることが多いです。ただし、個人差があるので、年齢だけで判断しないでください。
技術的な成長のサイン
- デュプロでは物足りなそうにしている
- より細かい表現をしたがる
- 友達が通常のレゴで遊んでいるのを羨ましがる
興味の変化
- 作品がより複雑になってきた
- 可動する部分を作りたがる
- 説明書通りに作ることに興味を示す
スムーズな移行のために
段階的な移行
いきなりデュプロを片付けるのではなく、通常のレゴと併用する期間を設けてあげてください。最初は通常のレゴに慣れるまで時間がかかるかもしれません。
基礎セットから始める
通常のレゴも、まずは基礎的なブロックセットから始めることをおすすめします。いきなり複雑なセットを与えると、挫折してしまう可能性があります。
その他の選択肢
レゴ以外の選択肢
レゴが合わない子もいます。その場合は、以下のような選択肢も考えてみてください:
- 木製ブロック
- 磁石ブロック
- プログラミング教材
- 工作キット
大切なのは、子どもの興味と発達段階に合ったものを選ぶことです。
まとめ:レゴ デュプロは投資価値の高い知育玩具
長い文章にお付き合いいただき、ありがとうございました。最後に、私なりの結論をお伝えします。
レゴ デュプロの真の価値
レゴ デュプロの最大の価値は、「正解のない世界で、自由に表現する楽しさ」を教えてくれることです。これは、AI時代を生きる子どもたちにとって、とても重要な能力だと思います。
効果を期待しすぎない大切さ
「これで天才に!」という過度な期待は禁物です。でも、「楽しく遊んでいるうちに、いつの間にか様々な力が育っている」これがレゴ デュプロの素晴らしさです。
最後に保護者の皆様へ
子育てに「正解」はありません。レゴ デュプロも、すべての子どもに合うわけではありません。でも、多くの子どもたちが、このカラフルなブロックから多くのことを学んでいるのも事実です。
私自身、最初はレゴ デュプロに見向きもしなかった長男が、今では立派なレゴビルダーになっている姿を見て、「継続の力」を実感しています。
もし購入を迷っているなら、まずは小さなセットから始めてみてください。そして、効果を期待しすぎず、お子さんと一緒に楽しむ気持ちを大切にしてください。
子どもたちの可能性は無限大です。レゴ デュプロが、その可能性を引き出すきっかけの一つになれば、これほど嬉しいことはありません。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。皆様の子育てが、笑顔あふれるものになりますように。
執筆者プロフィール モンテッソーリ教師(AMI国際資格保有)/ 保育士歴10年 / 2児の母 「一人ひとりの子どもの個性と好奇心を何よりも大切に」をモットーに、日々子どもたちと向き合っています。自身の子育てでの失敗経験も含めて、等身大の情報をお届けしています。