「うちの子には、どっちが合うんだろう…」
夜中に、スマホの画面を見つめながら、そんなふうに悩まれているママ・パパの姿が目に浮かびます。こどもちゃれんじの賑やかなしまじろうと、Z会のシンプルで上質な教材。どちらも魅力的だからこそ、決められずにいるのではないでしょうか。
こんにちは。モンテッソーリ教師(AMI国際資格保有)として10年間現場に立ち、現在は知育メディアの編集者として活動している私です。実は私自身も、わが子の教育について「これで本当にいいの?」と何度も立ち止まった経験があります。
特に印象に残っているのは、長男が3歳の頃のこと。「英語は早く始めた方がいい」という情報に焦り、高額な英語教材を購入したものの、息子は全く興味を示さず…。教材は押し入れの奥で眠ることになりました。あの時の「やってしまった」という後悔と、息子への申し訳なさは、今でも忘れられません。
だからこそ、この記事では、単なる教材比較ではなく、**「わが子の個性と、ご家庭の価値観に、本当に合った選択」**をしていただけるよう、モンテッソーリ教師としての専門知識と、一人の親としての実体験を込めてお伝えします。
なぜ「こどもちゃれんじ vs Z会」で悩むのか?それぞれの魅力を知ろう
しまじろうに夢中!楽しさいっぱいの「こどもちゃれんじ」
「ママ、しまじろうがいる!」
体験DVDを見た瞬間の、わが子のキラキラした瞳。こどもちゃれんじの最大の魅力は、なんといっても子どもが「やりたい!」と思える工夫がちりばめられていることです。
私が保育現場で見てきた子どもたちも、しまじろうの歌を口ずさみながら、歯磨きやトイレトレーニングに取り組む姿がありました。「勉強」ではなく「遊び」として、自然に学習習慣が身につく。これは、幼児期の発達特性を考えると、実に理にかなったアプローチなのです。
「考える力」を育てる本格派「Z会 幼児コース」
一方、Z会の教材を初めて手にした時、私が感じたのは「これは、子どもの思考力を本気で育てようとしている」という静かな熱意でした。
例えば、年中コースの「かんがえるちからワーク」。単に「数を数える」だけでなく、「なぜそうなるのか」を子ども自身に考えさせる問題設計。これは、モンテッソーリ教育が大切にする「子どもの内発的動機」を引き出すアプローチと共通しています。
派手さはありません。でも、**一つひとつの問題に込められた「子どもの可能性への信頼」**が、ひしひしと伝わってくるのです。
【費用比較】家計に優しいのはどっち?隠れたコストまで徹底解析
多くのママ・パパが最初に気になるのが、やはり費用のこと。「続けられる金額なのか」「兄弟がいる場合はどうなるのか」など、現実的な不安をお持ちでしょう。
こどもちゃれんじの費用体系
月額料金(2024年度)
- 12ヶ月一括払い:月あたり2,280円〜2,480円(年齢により異なる)
- 毎月払い:月あたり2,780円〜3,230円
年間総額(12ヶ月一括払いの場合)
- ぷち(1-2歳):27,360円
- ぽけっと(2-3歳):27,360円
- ほっぷ(3-4歳):27,360円
- すてっぷ(4-5歳):29,760円
- じゃんぷ(5-6歳):29,760円
Z会 幼児コースの費用体系
月額料金(2024年度)
- 12ヶ月一括払い:月あたり2,125円〜2,975円
- 毎月払い:月あたり2,465円〜3,520円
年間総額(12ヶ月一括払いの場合)
- 年少コース:25,500円
- 年中コース:28,200円
- 年長コース:35,700円
意外な盲点!隠れたコストを見逃していませんか?
ここで、私の失敗体験をお話しします。長男のこどもちゃれんじを始めた当初、月額料金だけを見て「これなら大丈夫」と思っていました。しかし、実際に始めてみると…
こどもちゃれんじの場合の追加コスト
- しまじろうのぬいぐるみやグッズへの「欲しい」攻撃
- 関連する絵本やDVDの購入(子どもにせがまれて…)
- イベントやコンサートのチケット代
- 教材の収納用品(意外とかさばります)
Z会の場合の追加コスト
- 「ぺあぜっと」の体験学習で使う材料費
- 図書館では借りられない専門的な図鑑などの書籍代
- 体験学習に必要な道具類(虫眼鏡、計量カップなど)
どちらも、月額料金以外に年間1〜3万円程度の追加出費を覚悟しておくと、家計管理がしやすくなります。
教材内容を徹底比較|子どもの「今」と「未来」、どちらを重視する?
こどもちゃれんじ:「今、楽しい」が学習の原動力
こどもちゃれんじの教材設計は、**「子どもが今、この瞬間に夢中になれること」**を最優先に考えられています。
年中コース(すてっぷ)の教材例
- ひらがななぞりん:タッチペンで文字を書く楽しさを体感
- 時計マスター:針を動かしながら時間の概念を学習
- DVD:歌やダンスで季節の行事や生活習慣を学習
- 絵本:しまじろうの成長物語で社会性を育成
私が特に感心するのは、生活習慣の指導です。歯磨き、着替え、片付け…日常生活で必要なスキルを、しまじろうと一緒に身につけられるのは、忙しいママ・パパにとって大きな助けになります。
保育現場でも、「しまじろうが言ってたから歯磨きする!」と言って、嫌がっていた歯磨きを進んでする子どもたちを何度も見てきました。キャラクターの力を借りて、子どもの「やりたい」気持ちを引き出す。これは、幼児期の特性を活かした素晴らしいアプローチです。
Z会:「考える力」の土台をじっくり築く
一方、Z会の教材は**「なぜ?」「どうして?」という知的好奇心を育て、将来の学習につながる思考力の基盤を作ること**に重点を置いています。
年中コースの教材例
- かんがえるちからワーク:論理的思考力を育む良問
- ぺあぜっと:親子で取り組む体験型学習
- ぺあぜっとi:保護者向けの解説書
- 提出課題「ぺあぜっとシート」:子どもの成長を可視化
特に印象的なのが「ぺあぜっと」の体験学習です。例えば、「影の長さを測ってみよう」という課題。ただ測るだけでなく、「朝と夕方で影の長さが違うのはなぜ?」まで子どもと一緒に考えます。
これは、モンテッソーリ教育でいう**「環境との相互作用を通した自然な学び」**そのもの。子どもが自分の手と頭を使って発見した知識は、一生忘れない宝物になります。
【年齢別詳細比較】わが子の発達段階に合うのはどっち?
2-3歳:「できた!」の喜びを育む大切な時期
こどもちゃれんじ ぽけっと この時期の子どもたちは、「自分でできる」ことに大きな喜びを感じます。こどもちゃれんじのトイレトレーニング教材やおしゃべりトイレちゃんは、多くのご家庭で「救世主」的な存在になっているのではないでしょうか。
私の保育経験では、この時期に無理に「お勉強」を押し付けるより、生活習慣の自立を支援する方が、長期的な学習意欲につながることを実感しています。
Z会は年少(3-4歳)からスタート Z会が年少からのスタートなのは、「しっかりと座って取り組める」「親子のやりとりが成立する」発達段階を重視しているからです。これは、決して「2歳には早すぎる」という意味ではなく、質の高い学習体験を提供するための配慮なのです。
3-4歳:好奇心が爆発する「なんで?」の時期
こどもちゃれんじ ほっぷ ひらがなの読み書きが本格的に始まります。「ひらがなパソコン」での文字遊びは、まさにこの時期の子どもたちの「遊びながら学びたい」というニーズにぴったりです。
Z会 年少コース 「かんがえるちからワーク」では、単純な文字の練習ではなく、「どの文字が隠れているかな?」といった推理要素のある問題が登場します。これは、文字への興味を「知的なゲーム」として昇華させる優れたアプローチです。
4-5歳:「学ぶって楽しい」の基盤を作る重要な1年
こどもちゃれんじ すてっぷ 時計の読み方、数の概念、ひらがなの書き方など、小学校入学に向けた準備が本格化します。「時計マスター」で遊びながら時間の概念を学んだり、「ひらがななぞりん」で正しい書き順を身につけたり。楽しみながら、確実にスキルアップできる仕組みが魅力です。
Z会 年中コース この時期のZ会の真骨頂は「ぺあぜっと」の体験学習です。「氷はなぜ水に浮くの?」「植物の根っこはどんな形?」など、身近な疑問を親子で実験しながら解き明かします。
私自身、息子とZ会の実験を試した時のことを鮮明に覚えています。氷を水に浮かべた瞬間の息子の驚いた顔、そして「ママ、氷って軽いの?」という純粋な疑問。その時の親子の対話は、どんな高価な教材よりも価値のある時間でした。
5-6歳:小学校入学への橋渡しをどう考える?
こどもちゃれんじ じゃんぷ 小学校入学準備が最大のテーマになります。「チャレンジスタートナビ」では、実際の授業形式での学習体験ができ、「小学校って楽しそう!」という前向きな気持ちを育てます。
Z会 年長コース ここでZ会の本領が発揮されます。単なる先取り学習ではなく、**「学ぶことの本質的な楽しさ」**を体験させることに重点を置いています。「みらいたんけん学習」では、小学校以降の理科・社会の基礎となる体験活動が豊富に用意されています。
学習効果の違い|「すぐに見える成果」vs「じわじわ効く深い学び」
こどもちゃれんじの学習効果:「できた!」が自信につながる
こどもちゃれんじの最大の効果は、子どもが「学習って楽しい」と感じられることです。私が保育現場で見てきた子どもたちの中には、こどもちゃれんじを通してひらがなを覚え、「先生、見て!お手紙書けるよ!」と誇らしげに見せてくれる子がたくさんいました。
短期的に見える効果
- 生活習慣の改善(歯磨き、片付けなど)
- ひらがな・カタカナの読み書き
- 数の概念の理解
- 時計の読み方
長期的な効果
- 学習への前向きな姿勢
- 自己肯定感の向上
- 社会性の発達
Z会の学習効果:「考える力」が一生の宝物に
Z会の効果は、すぐには見えにくいかもしれません。でも、子どもの思考の土台を確実に育てているのです。
ある卒業生のお母様から聞いた話があります。小学校の理科の授業で「なぜ氷は水に浮くのか」という問題が出た時、その子は「Z会でやったことがある!」と言って、クラスで唯一正解できたそうです。知識を暗記するのではなく、実体験を通して理解していたからこその結果でした。
短期的に見える効果
- 集中力の向上
- 論理的思考力の芽生え
- 観察力・表現力の向上
長期的な効果
- 自分で考え抜く力
- 困難に立ち向かう粘り強さ
- 学習への内発的動機
親の負担を正直に比較|「楽」と「やりがい」のバランス
こどもちゃれんじ:忙しいママ・パパの強い味方
正直にお話しすると、こどもちゃれんじは親の負担が軽いです。DVDを見せている間に夕食の準備ができたり、教材で一人遊びしてくれる時間ができたりと、忙しい日常の中での「ちょっとした余裕」を作ってくれます。
親の負担レベル:★★☆☆☆
- 基本的に子どもが一人で取り組める
- 生活習慣の指導をキャラクターが代行
- 教材の準備や片付けが簡単
でも、これは決して「手抜き」ではありません。子どもが自立して学習できるようになることは、長期的に見れば大きなメリットです。
Z会:親子の深いつながりが生まれる
一方、Z会は親の積極的な関わりが前提となっています。特に「ぺあぜっと」の体験学習は、親子で一緒に取り組む設計になっています。
親の負担レベル:★★★★☆
- 体験学習の準備や材料の調達
- 子どもとの対話や気づきのサポート
- 提出課題の取り組み支援
私自身、息子とZ会の実験に取り組んだ経験から言えるのは、**この「負担」は実は「かけがえのない時間」**だということです。忙しい日々の中で、子どもとじっくり向き合う時間は、意識しないとなかなか作れません。Z会の教材は、そんな親子時間の「きっかけ」を与えてくれるのです。
【リアルな口コミ】実際の利用者の声を聞いてみよう
こどもちゃれんじ利用者の声
Aさん(4歳男の子のママ) 「息子は集中力がなくて心配だったのですが、しまじろうのDVDだけは30分でも集中して見てくれます。おかげでひらがなも自然に覚えられて、今では絵本を一人で読むように。何より、息子が『勉強って楽しい』と言ってくれるのが嬉しいです。」
Bさん(3歳女の子のママ) 「トイレトレーニングで本当に助けられました。私がいくら言っても聞かなかったのに、しまじろうが『トイレでできたらかっこいいね』と言うと、すぐにやる気になって。キャラクターの力ってすごいなと実感しました。」
気になる口コミ 「教材がどんどん溜まってしまって、収納に困っています。子どもは新しい教材にしか興味を示さないので、古いものの活用法に悩んでいます。」
Z会利用者の声
Cさん(5歳女の子のママ) 「最初は『親の負担が大きそう』と心配でしたが、実際にやってみると娘との会話が格段に増えました。『なんで空は青いの?』『雲はどうやってできるの?』と、娘の疑問に一緒に向き合う時間が、今では私たち親子の宝物です。」
Dさん(4歳男の子のパパ) 「息子は内向的で、派手な教材には興味を示さないタイプ。Z会のシンプルな教材が息子の性格にぴったりでした。じっくり考える力がついて、小学校の入学準備も安心です。」
気になる口コミ 「体験学習の準備が大変な時があります。材料を揃えるのを忘れてしまったり、時間が取れなくて後回しになったり。計画的に進める必要がありますね。」
【決定版】わが子に合った選び方のチェックポイント
ここまでお読みいただいて、「結局、うちの子にはどっちがいいの?」と思われているかもしれません。そこで、これまでの経験を踏まえて、お子さんの性格やご家庭の状況に合わせた選び方をご提案します。
こどもちゃれんじがおすすめなお子さん・ご家庭
お子さんの特徴
- キャラクターが大好き
- 歌やダンスで楽しく学びたい
- 集中力が続かない傾向がある
- 新しいことに対する興味がある
- 友達と一緒に何かをするのが好き
ご家庭の状況
- 両親ともに仕事が忙しい
- 教材選びに時間をかけられない
- 子どもが一人で学習できる環境を作りたい
- 生活習慣の改善も同時に図りたい
- 兄弟姉妹がいて、平等に教材を与えたい
Z会がおすすめなお子さん・ご家庭
お子さんの特徴
- じっくり考えることが好き
- 「なぜ?」「どうして?」の質問が多い
- 集中力があり、一つのことに取り組める
- 自然や科学に興味がある
- 内向的で、落ち着いた環境を好む
ご家庭の状況
- 親子で一緒に学習する時間を作れる
- 子どもの教育に積極的に関わりたい
- 将来の学習に向けた土台作りを重視
- 質の高い教材を選びたい
- 子どもの個性を大切にしたい
併用という選択肢も|我が家の実践例
実は、「どちらか一つを選ばなければならない」という考えに縛られる必要はありません。私の知り合いのご家庭では、年齢や時期によって使い分けをしているケースもあります。
パターン1:年齢による使い分け
- 2-4歳:こどもちゃれんじで学習習慣と生活習慣を確立
- 5-6歳:Z会で思考力と探究心を育成
パターン2:分野による使い分け
- 平日:こどもちゃれんじで基礎学習
- 週末:Z会の体験学習で親子時間
パターン3:季節による使い分け
- 忙しい時期:こどもちゃれんじ中心
- 時間に余裕がある時期:Z会中心
ただし、併用する場合は子どもが混乱しないよう、明確な使い分けのルールを決めることが大切です。
始める前に知っておきたい|入会・退会の手続きと注意点
入会手続きのポイント
こどもちゃれんじ
- WEBまたは電話で手続き可能
- 初回教材は申し込みから約8日で到着
- 月の途中入会でも、その月の教材から開始
- 紹介制度あり(双方にプレゼント)
Z会
- WEBまたは資料請求後の申込書で手続き
- 初回教材は申し込みから約1週間で到着
- 月の途中入会の場合、翌月号から開始
- 紹介制度あり(紹介者に図書カード)
退会手続きで気をつけたいこと
両社とも、退会手続きには締切があるので注意が必要です。
こどもちゃれん
- 退会希望月号の前月5日まで(日曜・祝日の場合は翌営業日まで)
- 電話での手続きのみ
- 年払いの場合、未受講分は返金される
Z会
- 退会希望月号の前月15日まで
- WEBまたは電話で手続き可能
- 年払いの場合、未受講分は返金される
一番大切な「体験」から始めよう
どちらを選ぶにしても、まずは資料請求や体験教材から始めることを強くおすすめします。
実際に教材を手に取り、お子さんの反応を見ることで、「うちの子に合いそうかな?」という感触がつかめるはずです。私も保護者の方々には、「まずは子どもと一緒に体験してみてくださいね」とお伝えしています。
体験で確認したいポイント
- 子どもが興味を持って取り組めるか
- 親の負担は許容範囲内か
- 家庭の価値観に合った内容か
- 継続できそうな量・難易度か
まとめ|「正解」ではなく「わが子らしい選択」を
長い記事を最後までお読みいただき、ありがとうございました。
こどもちゃれんじとZ会、どちらも素晴らしい教材です。大切なのは、**「どちらが優れているか」ではなく、「わが子の個性と、わが家の価値観に合うのはどちらか」**を見極めることです。
私自身の子育てを振り返ると、「これが正解」という教育法を求めて右往左往していた時期がありました。でも今思うのは、子どもが笑顔で「楽しい!」と言っている時が、その子にとって最高の学習時間だということです。
高価な教材を与えることが愛情ではありません。子どもの「今」を大切にしながら、その子らしい成長を支えること。それが、私たち親にできる最高のプレゼントなのではないでしょうか。
もしまだ迷っているなら、まずは資料請求をして、お子さんと一緒に体験教材を試してみてください。その時のお子さんの表情や反応が、きっと答えを教えてくれるはずです。
子育てに「正解」はありません。でも、わが子を想う親の愛情に間違いはありません。
どちらを選んでも、その選択を信じて、お子さんと一緒に楽しい学習時間を過ごしてくださいね。あなたとお子さんの笑顔あふれる毎日を、心から応援しています。