こんにちは。モンテッソーリ教師として10年間、保育現場で数百人の子どもたちと向き合ってきた私が、今日は多くのお母様・お父様から相談を受ける「高額英語教材選び」について、包み隠さずお話しします。
実は私自身、息子が2歳の頃、「このままでは英語に遅れをとってしまう」という焦りから、某英語教材に約70万円を投資したものの、結果的に息子には合わず、リビングの片隅でホコリをかぶることになった苦い経験があります。その時の後悔と反省が、今の私の「一人ひとりの子どもの個性を最優先に考える」姿勢の原点になっています。
SNSやママ友の話で「〇〇ちゃんは2歳でABCソングを完璧に歌える」という話を聞くたび、「うちの子も何か始めなきゃ」という焦りを感じていませんか?でも同時に、「本当に効果があるの?」「総額いくらかかるの?」「うちの子に合うかな?」という不安も抱えていらっしゃることでしょう。
今回は、英語教材界の二大巨頭である「ディズニー英語システム(DWE)」と「ワールドワイドキッズ(WWK)」について、教材費から実際の効果まで、一人の専門家として、そして失敗経験を持つ母親として、正直にお話しします。
この記事でお答えする、お母様・お父様の疑問
- 総額費用の違いは?隠れたコストはない?
- インプットとアウトプットのバランスの違い
- 人見知りの子、集中力が続かない子でも大丈夫?
- 実際に英語が話せるようになった子の事例
- 途中で飽きた時の対処法
- どちらがわが子に合っているかの判断基準
第1章:まず知っておきたい基本の違い
ディズニー英語システム(DWE)の特徴
ディズニー英語システムは、1978年から続く老舗の英語教材です。最大の特徴は、**「母国語方式」**という考え方。つまり、日本語を覚えるように、自然に英語を身につけさせることを目指しています。
私が保育現場で見てきた子どもたちの中にも、DWEで学んでいる子が何人もいました。2歳半のRちゃんは、絵本の読み聞かせ中に突然「This is a dog!」と英語で話し始めて、保育士みんなが驚いたことがあります。お母様に伺うと、「家では日本語も英語も区別なく話しています」とのことでした。
DWEの教材構成:
- DVD(メイン・プログラム、シング・アロング等)
- CD(約100枚)
- 絵本(約30冊)
- カード類(約500枚)
- おもちゃ・教具
- 電子辞書(タッチペン)
ワールドワイドキッズ(WWK)の特徴
一方、ワールドワイドキッズは2009年にベネッセがスタートした教材で、**「段階的学習」**を重視しています。0歳から6歳まで、発達段階に合わせて無理なくステップアップできるよう設計されています。
こちらも実際にWWKで学んでいる子どもを何人も見てきました。3歳のK君は、最初は恥ずかしがって英語を話そうとしませんでしたが、WWKのキャラクター「Mimi」が大好きになってから、「Mimi says “Hello!”」と笑顔で話すようになりました。
WWKの教材構成:
- DVD(Stage 0~6の7段階)
- CD(各ステージ複数枚)
- 絵本(約28冊)
- おもちゃ・教具(各ステージ特有)
- デジタルライブラリー(オンライン教材)
第2章:最も気になる費用の真実
ディズニー英語システムの費用詳細
多くのお母様が最初に躊躇されるのが、この費用面です。私自身も最初に営業の方から価格を聞いた時は、正直驚きました。
メインプログラムのパッケージ価格(2024年現在):
- ワールド・ファミリー・パッケージ:約981,200円(税込)
- ミッキー・パッケージ・プラス:約804,100円(税込)
- ミッキー・パッケージ:約739,200円(税込)
- ミニー・パッケージ:約482,900円(税込)
追加でかかる可能性のある費用:
- ワールド・ファミリー・クラブ月会費:3,410円(税込)
- 交換・修理費用(通常利用での故障は無料)
- イベント参加費:1,300円~3,200円程度
私が担当したAさん(3歳男児の母)のケースをご紹介しましょう。Aさんは最初ミッキー・パッケージを購入しましたが、半年後に息子さんがとても興味を示したため、追加でワールド・ファミリー・パッケージまでアップグレードされました。「最初から上位パッケージにしておけば良かった」とおっしゃっていましたが、段階的に様子を見ながら進められるのも一つの方法だと思います。
ワールドワイドキッズの費用詳細
WWKは分割購入が可能で、家計への負担を調整しやすいのが特徴です。
一括購入の場合:
- フルセット(Stage 0~6):約285,560円(税込)
分割購入の場合:
- Stage 0:約41,800円(税込)
- Stage 1~6:各約38,500円(税込)
追加費用:
- Worldwide Parents(会員サービス):無料
- デジタルライブラリー:教材費に含まれる
- ワークショップ参加費:2,000円~4,000円程度
私がアドバイスしたBさん(2歳女児の母)は、Stage 0から始めて、娘さんの反応を見ながら次のステージを購入する方法を選ばれました。「子どもが飽きてしまった時のリスクを考えると、分割購入で正解でした」とのことでした。
費用対効果を冷静に考える
両教材とも決して安い買い物ではありません。私は保護者の方に、必ず次のような質問をします:
「もしもお子さんが途中で興味を失ってしまった場合、その金額を『子どもと一緒に過ごした貴重な時間の投資』と割り切れますか?」
これは意地悪な質問ではありません。高額教材の場合、「元を取らなきゃ」という気持ちが強くなりがちで、それが親子のストレスになることがあるからです。
第3章:インプットとアウトプットのバランス – どちらが効果的?
DWEのインプット中心アプローチ
DWEは圧倒的にインプット重視の教材です。私が観察してきた限り、DWEで学んでいる子どもたちは、膨大な量の英語を「浴びる」ように聞くことで、まず英語の音やリズムを身体に染み込ませています。
DWEのインプット戦略:
- 同じストーリーをDVD、CD、絵本で繰り返し触れる
- 日常生活の中で自然に英語が流れている環境を作る
- 大量の語彙を段階的ではなく、網羅的に提供
実際に私が見てきたCちゃん(4歳)の例をお話しします。Cちゃんは1歳半からDWEを始めましたが、3歳頃まではほとんど英語を話しませんでした。お母様は「本当に効果があるのかしら」と心配されていましたが、3歳半頃から突然、DVDの内容を丸ごと暗唱し始めたのです。それまでの「沈黙期間」は、実は脳の中で英語を整理・蓄積していた期間だったのですね。
WWKのバランス型アプローチ
一方、WWKはインプットとアウトプットのバランスを重視しています。各ステージで「これができるようになったら次へ」という明確な到達目標があります。
WWKのバランス戦略:
- 発達段階に応じた適量のインプット
- 毎ステージでの具体的なアウトプット目標
- 体験型学習(工作、歌、ダンス)との組み合わせ
私がフォローしているDちゃん(3歳)は、WWKのStage 2で「色」を学んだ際、翌日から散歩中に「Look! Yellow flower!」と指差しながら話すようになりました。インプットした内容をすぐに日常で使える形でアウトプットできるのが、WWKの特徴だと感じます。
子どもの性格による向き不向き
DWEが向いている子の特徴:
- 集中力があり、同じことを繰り返すのが好き
- 音楽やリズムに敏感
- 一人遊びが得意
- 完璧主義的な傾向(納得するまで練習したがる)
WWKが向いている子の特徴:
- 新しいことに次々チャレンジしたがる
- 体を動かすのが好き
- 達成感を感じることでやる気が出る
- 社交的で、覚えたことをすぐに披露したがる
ただし、これはあくまで傾向であり、「うちの子はどちらのタイプかしら?」と決めつける必要はありません。子どもは成長とともに変化しますし、教材によって新しい一面を見せることもあります。
第4章:実際の効果 – 現場で見てきた真実
DWEで成果を上げた子どもたちの事例
保育現場で10年間、様々な子どもたちを見てきた中で、DWEで特に印象的だった事例をご紹介します。
事例1:内向的だったEちゃん(5歳)の変化
Eちゃんは人見知りが激しく、日本語でもなかなか自分から話さない子でした。お母様は「英語なんて無理かもしれません」と心配されていましたが、DWEのDVDを見ている時だけは、まるで別人のように集中していました。
3年間続けた結果、Eちゃんは英語を話す時の方が積極的になったのです。「英語の時は別の自分になれる」とお母様がおっしゃっていましたが、これはDWEの「母国語方式」の効果だと感じました。日本語での「恥ずかしい」という感情と切り離されたところで、英語でのコミュニケーションを楽しめるようになったのです。
事例2:多動傾向のあったF君(4歳)の集中力向上
F君は普段15分と座っていられない子でしたが、DWEのDVDだけは1時間でも見続けられました。最初はただ見ているだけでしたが、次第にDVDの内容を真似して歌ったり踊ったりするようになり、その延長で英語への興味が深まっていきました。
お母様は「英語を学ばせるつもりが、集中力まで身について一石二鳥でした」とおっしゃっていました。
WWKで成果を上げた子どもたちの事例
事例3:完璧主義だったGちゃん(3歳)の成長
Gちゃんは何事も完璧にできないと気が済まない性格で、間違えることを極端に嫌がりました。DWEを試した時は「上手にできない」とすぐに諦めてしまったのですが、WWKの段階的なアプローチがぴったり合いました。
「今日はこれだけできれば十分」という明確なゴールがあることで、Gちゃんは安心して取り組めるようになり、小さな成功体験を積み重ねながら英語への自信を育てていきました。
事例4:飽きっぽかったH君(2歳)の持続力向上
H君は新しいおもちゃにもすぐ飽きてしまう子でしたが、WWKの教材は「今月はこれ、来月はあれ」と定期的に新しい刺激があるため、興味を維持できました。また、前のステージの内容が次のステージでも活用されるため、「覚えたことが無駄にならない」という達成感も感じられたようです。
効果が出なかった事例から学ぶこと
正直にお話しすると、どちらの教材でも「期待したほどの効果が出なかった」というケースもあります。
効果が出にくいパターン:
- 親が結果を急ぎすぎる
- 子どもの興味や発達段階を無視して進める
- 「やらせなきゃ」という強制的な雰囲気になる
- 他の子と比較してプレッシャーをかける
私自身の失敗例もそうでしたが、「早く英語を話してほしい」という親の焦りが、子どもにプレッシャーとなってしまうことがあります。大切なのは、教材の効果よりも、親子で楽しめているかどうかなのです。
第5章:人見知り・集中力に課題がある子への対応
人見知りの子どもへのアプローチ
人見知りの子どもを持つお母様からは、「英語教材を使っても、外国人と話すのは無理そう」という相談をよく受けます。
DWEでの人見知り対策:
- ホームパーティー(少人数イベント)から始める
- 同年代の子どもとの交流を重視
- 親も一緒に参加できるイベントを選ぶ
- 慣れるまでは観察だけでもOKというスタンス
私が知っているIちゃん(4歳)は、最初のDWEイベントでは私の後ろに隠れていましたが、3回目から少しずつ前に出るようになり、半年後には積極的に外国人の先生と話すようになりました。
WWKでの人見知り対策:
- オンライン教材で自宅から参加できる機会を活用
- 段階的に人との接触を増やす設計
- 「正解・不正解」よりも「参加すること」を重視
- 小さなグループでのワークショップから始める
集中力が続かない子どもへの対応
「うちの子は5分も座っていられないんです」というご相談も多いです。
DWEでの集中力対策:
- 「見る」「聞く」「歌う」「踊る」を組み合わせる
- 長時間視聴よりも、短時間を何度も繰り返す
- 子どもが興味を示す教材から始める
- BGMとして流すだけの時間も大切にする
WWKでの集中力対策:
- 体験型アクティビティを中心に構成
- 10-15分の短いセッションに分割
- 手を動かす工作やゲームを多用
- 達成感を感じやすい小さな目標設定
実際に、多動傾向があると診断されたJ君(3歳)のお母様は、最初は「集中できないから英語教材は無理」と諦めていらっしゃいました。しかし、WWKの体験型学習が性に合い、現在では30分間集中して取り組めるようになっています。
第6章:継続のコツと挫折しそうな時の対処法
よくある挫折ポイント
10年間、多くの親子を見てきて気づいた「挫折しやすいタイミング」があります。
開始から3ヶ月目: 最初の新鮮さが薄れ、「本当に効果があるのかな」と疑問を感じ始める時期。特にDWEは効果が見えにくい教材なので、この時期の不安は深刻です。
私がアドバイスするのは、「3ヶ月間は効果を測らない」ということ。代わりに、「今日も楽しそうに見ていたな」「今日は新しい歌を口ずさんでいたな」という小さな変化に注目します。
開始から1年目: 他の子と比較して焦りを感じる時期。「〇〇ちゃんはもうペラペラなのに、うちの子は全然話さない」という悩みです。
ここで大切なのは、「子どもの学習スタイルは十人十色」ということを思い出すこと。早く話し始める子もいれば、じっくり蓄積してから一気に開花する子もいます。
継続のための具体的な工夫
DWE継続のコツ:
- ルーティン化する 朝の身支度中にCDを流す、夕食後にDVDを見るなど、生活の一部にしてしまいます。K家では「歯磨きタイム=DWEタイム」として定着させています。
- 親も一緒に楽しむ お母様が英語に苦手意識を持っていても大丈夫。一緒に歌を歌ったり、「ママも覚えられないなあ」と言いながら取り組むことで、子どもの「できなくても大丈夫」という安心感につながります。
- 成果を記録する スマートフォンで子どもが英語を話している様子を撮影し、月1回程度見返します。成長が可視化されることで、継続のモチベーションになります。
WWK継続のコツ:
- 次のステージへの期待感を高める 「来月はどんな新しいおもちゃが届くかな?」と一緒にワクワクします。L家では届く前日に「明日は特別な日だね」と話すのが恒例になっています。
- 日常生活への応用を意識する 習った色や形を散歩中に探したり、習った歌を車の中で歌ったりして、教材の外でも英語を使う機会を作ります。
- 小さな発表会を開く おじいちゃん・おばあちゃんに覚えた歌を披露したり、パパに英語で色を教えてあげたりして、アウトプットの機会を作ります。
挫折しそうな時の心の持ち方
「高いお金を払ったのに、子どもが全然やりたがらない」
この状況になった時、多くの親御さんが「無駄な投資だった」と自分を責めがちです。でも、私はいつもこうお伝えします。
「お金で買えない時間を、お子さんと一緒に過ごしませんでしたか?一緒にDVDを見て笑い合った時間、一緒に歌を歌った時間、一緒に英語の絵本をめくった時間。それらは決して無駄ではありません。」
実際に、教材自体は使わなくなったものの、「あの時期に英語に触れたことで、子どもが外国人を怖がらなくなった」「英語の音楽が好きになった」「文字への興味が高まった」という副次的な効果を実感される方も多いです。
第7章:どちらを選ぶべき?判断基準と決断のヒント
家庭の状況別おすすめパターン
DWEがおすすめの家庭:
- 時間に余裕がある 専業主婦(主夫)や在宅ワークで、日中に教材を活用する時間が十分ある家庭。DWEは「量」が重要なので、時間的な投資が必要です。
- 長期的な視点で取り組める すぐに結果を求めず、5年、10年というスパンで子どもの成長を見守れる家庭。DWEの効果は長期間で現れることが多いです。
- 子どもが集中型のタイプ 一つのことに深く没頭することが好きな子ども。同じDVDを何度も見ることを苦に感じない性格。
- 英語環境を作ることに抵抗がない 家庭内で日常的に英語を流すことに家族全員が協力的な環境。
WWKがおすすめの家庭:
- 効率的に学習したい 共働きで時間が限られているが、短時間で効果的な学習をさせたい家庭。WWKは時間対効果が良い設計になっています。
- 段階的な成長を確認したい 「今月はこれができるようになった」という具体的な成長を感じたい家庭。WWKは成果が見えやすいです。
- 子どもが新しいもの好き 飽きっぽく、定期的に新しい刺激を求める子ども。毎月新しい教材が届くWWKのシステムが向いています。
- 費用を段階的にコントロールしたい 最初から大きな投資をするのではなく、子どもの反応を見ながら継続を判断したい家庭。
体験前にチェックしたいポイント
両教材とも無料体験が可能ですが、体験時に確認すべきポイントをお伝えします。
体験時の観察ポイント:
- 子どもの自然な反応 「どっちが好き?」と聞くのではなく、どちらにより長い時間集中しているか、どちらでより笑顔が多いかを観察します。
- 家族の生活スタイルとの適合性 実際に教材を置く場所、毎日使用する時間帯、家族の協力体制を具体的にイメージしてみます。
- 継続可能性 「1年後も同じ熱量で続けられそうか」「家計に無理はないか」を冷静に判断します。
最終的な決断をする前に
どちらを選ぶにしても、最終決断の前に一つだけ確認していただきたいことがあります。
「なぜ英語教材を検討しているのですか?」
- 将来のため?
- 周りがやっているから?
- 子どもの可能性を広げたいから?
- 親としての責任感から?
この「なぜ」が明確になると、教材選びの軸がはっきりします。そして、その「なぜ」に一番合致する教材を選ぶことが、長期間の継続につながります。
私がお会いしたMさんは、「子どもには世界中の人とコミュニケーションを取れる大人になってほしい」という明確な願いがあり、そのためにDWEを選択されました。一方、Nさんは「まずは英語を好きになってほしい」という思いからWWKを選ばれました。どちらも正解だと思います。
第8章:購入後のサポート体制比較
DWEのサポート体制
ワールド・ファミリー・クラブ(WFC)の特徴:
月額3,410円(税込)で受けられるサービスは非常に充実しています。私が実際に体験したり、保護者の方から聞いた内容をご紹介します。
- 教材交換・修理サービス 子どもが使う教材なので、破損は避けられません。WFCに加入していれば、CDの傷、絵本の破れ、おもちゃの故障など、ほぼ全ての破損を無料で交換・修理してもらえます。 実際に、Oちゃん(2歳)のお母様は「息子がCDに牛乳をこぼしてしまって」と心配されていましたが、すぐに新品と交換してもらえたそうです。「子どもがいる家庭には本当にありがたいサービス」とおっしゃっていました。
- イベント・レッスン
- 週末イベント:外国人の先生と歌やゲームを楽しめる
- 宿泊イベント:英語漬けの環境で過ごせる(上級者向け)
- プレイタイム:少人数でのレッスン
- テレフォン・イングリッシュ:電話での英会話レッスン
- 進捗管理・相談サービス
- CAP制度:子どもの成長段階を可視化する認定システム
- ホットライン:学習方法や教材の使い方について相談可能
- 会員専用サイト:他の家庭の体験談や活用方法を共有
WWKのサポート体制
Worldwide Parentsの特徴:
WWKのサポートは基本的に無料で提供されます。
- デジタルライブラリー
- 追加の動画コンテンツ
- ゲームやアクティビティ
- 保護者向けガイダンス動画
- ワークショップ・イベント
- 体験型ワークショップ(有料:2,000円~4,000円程度)
- オンラインイベント(一部無料)
- Talk’n Play Online:オンライン英会話体験
- 学習サポート
- 各ステージの詳細な使い方ガイド
- 年齢別・発達段階別アドバイス
- 保護者向けの英語フレーズ集
実際にQさん(3歳男児の母)は、「WWKのワークショップで初めて息子が外国人の先生と積極的に話す姿を見て、家での取り組みに自信が持てました」とおっしゃっていました。
サポート体制で重視すべきポイント
継続のための精神的サポート
両教材とも、単に英語を学ぶだけでなく、「親子で楽しく続けるためのサポート」に力を入れています。特に重要なのが、他の家庭との交流機会です。
DWEの場合、同じ教材を使っている家族同士のつながりが強く、長期間続けている先輩ママからのアドバイスを受けやすい環境があります。WWKの場合、ベネッセの豊富な育児経験を活かした、発達段階に応じた具体的なアドバイスが魅力です。
私が相談を受ける中で感じるのは、「一人で悩まない環境があるかどうか」が継続の鍵になるということです。高額な教材だからこそ、「これでいいのかな?」という不安は必ず生まれます。その時に相談できる場所があることは、金額以上の価値があると思います。
第9章:実際の購入プロセスと注意点
DWE購入時の注意ポイント
訪問販売での注意事項:
DWEは基本的に訪問販売で購入することになります。私自身も体験しましたが、アドバイザーの方は非常に熱心で、つい流されてしまいそうになります。
- 即決を求められても慌てない 「今日決めていただければ特別価格で」という営業トークがありますが、高額な買い物なので、必ず家族で相談する時間を取りましょう。
- 追加オプションの検討 基本セット以外にも、様々な追加教材を勧められることがあります。最初は基本セットで様子を見て、必要に応じて追加購入するのが賢明です。
- クーリングオフ制度の確認 契約後8日以内であれば、無条件で契約を取り消すことができます。契約書面を必ず確認し、保管しておきましょう。
実際の購入体験談:
Rさん(2歳女児の母)の場合、最初の訪問で「子どもがとても興味を示したから」とミッキー・パッケージを契約されました。しかし、自宅に戻って冷静になると、「本当にこの金額を払って続けられるか」不安になり、クーリングオフを利用されました。
その後、改めて無料体験を受け直し、今度は家族全員で納得してから購入されました。「一度冷静になって良かった。今は安心して取り組めています」とおっしゃっています。
WWK購入時の注意ポイント
インターネット購入での注意事項:
WWKは主にインターネットで購入します。訪問販売のプレッシャーはありませんが、別の注意点があります。
- 分割購入のペース管理 次のステージが自動的に送られてくるため、子どもが前のステージを十分消化していないのに、新しい教材が届いてしまうことがあります。
- デジタル教材の動作環境確認 パソコンやタブレットの動作環境を事前に確認しておきましょう。特に古い機器では、一部の機能が使えない場合があります。
- 退会・休会制度の理解 分割購入の場合、いつでも次回配送を停止できますが、手続きの締切日があります。事前に確認しておきましょう。
購入前の最終チェックリスト
どちらの教材を選ぶにしても、購入前に以下の点を確認してください:
□ 家族全員の合意を得ている 特にパートナーの理解と協力は必須です。一人だけが熱心でも、家庭内の雰囲気が良くないと子どもに伝わります。
□ 継続的な時間確保の目処が立っている 毎日30分でも、週3回1時間でも、家庭のペースで継続できる時間の見通しを立てておきます。
□ 家計への影響を十分検討している 教材費だけでなく、イベント参加費やサポートサービス費用も含めた総額で検討します。
□ 子どもの現在の興味・関心と合致している 体験時の反応だけでなく、普段の遊びや興味の方向性と照らし合わせて判断します。
□ 期待値を適切に設定している 「1年で英語がペラペラになる」といった過度な期待ではなく、現実的な成長イメージを持っています。
第10章:成功する家庭の共通点
長期間継続している家庭の特徴
10年間、多くの家庭を見てきて気づいた「成功する家庭の共通点」をご紹介します。
1. 親が楽しんでいる
Sさん(4歳男児の母)は、息子さんと一緒にDWEのDVDを見ながら、「ママも英語の勉強になるわ」と笑顔で取り組んでいらっしゃいます。子どもは親の表情を敏感に察知するので、親が楽しそうにしていることが何より重要です。
2. 完璧を求めない
Tさん(3歳女児の母)は、「今日は疲れているから、BGMとして流すだけでもいいか」という柔軟さを持っています。毎日完璧にこなそうとすると、親子ともにストレスになります。
3. 他の子と比較しない
Uさん(5歳男児の母)は、「隣の子が英語で自己紹介できるようになったと聞いても、うちの子はうちの子のペースで」と言い切れる強さを持っています。
4. 子どもの「今」を大切にしている
Vさん(2歳女児の母)は、娘さんが英語の歌に合わせて踊ることが好きなので、英語を「話す」ことよりも「身体で表現する」ことを重視しています。
挫折してしまった家庭から学ぶこと
一方で、途中で挫折してしまった家庭にも共通点があります。
1. 結果を急ぎすぎた
Wさんのケースでは、3ヶ月で「まだ英語を話さない」と焦り、プレッシャーをかけすぎて、お子さんが教材を見るのを嫌がるようになってしまいました。
2. 親の一方的な判断で進めた
Xさんのケースでは、お子さんが嫌がっているのに「高いお金を払ったから」と無理に続けさせて、英語自体に拒否反応を示すようになってしまいました。
3. 家族の協力が得られなかった
Yさんのケースでは、パートナーが「そんな高い教材は必要ない」と否定的で、家庭内の雰囲気が悪くなり、結果的に継続できませんでした。
成功のための具体的なアクション
Week 1-2:環境づくり
- 教材を置く場所を決める(子どもが自由にアクセスできる場所)
- 家族の協力体制を確認する
- 最初の2週間は「様子を見る」期間と割り切る
Month 1:ルーティン化
- 毎日の使用時間を決める(最初は10-15分でも十分)
- 「英語の時間」を特別な楽しい時間として演出する
- 子どもの反応を記録する(動画や日記で)
Month 2-3:調整期間
- 子どもの興味に合わせて使用方法を調整する
- うまくいかない部分は無理をしない
- 他の家庭の体験談を参考にする(ただし比較はしない)
Month 4-6:安定期
- 生活の一部として定着させる
- 小さな成長を見つけて褒める
- 必要に応じてサポートサービスを活用する
第11章:専門家としての最終アドバイス
どちらを選んでも大切なこと
10年間の保育経験と、自身の子育ての失敗を踏まえて、最後にお伝えしたいことがあります。
英語教材は「魔法の杖」ではない
どんなに優れた教材でも、一夜にして子どもを英語ペラペラにすることはできません。言語習得は、日々の積み重ねと、親子の温かい関わりの中で育まれるものです。
子どもの個性を最優先に
「3歳までに始めないと手遅れ」「この教材でなければダメ」といった情報に振り回されず、目の前のお子さんの興味や関心、発達段階を最優先に考えてください。
私が保育現場で見てきた子どもたちの中には、5歳から英語を始めて6歳でペラペラになった子もいれば、1歳から始めても小学生になるまでほとんど話さなかった子もいます。でも、どの子も最終的には「英語って楽しい」と言ってくれました。
親子の時間としての価値
高額な教材を購入する一番の価値は、「親子で一緒に何かに取り組む時間」かもしれません。英語が話せるようになることも素晴らしいですが、一緒にDVDを見て笑い合ったり、一緒に歌を歌ったりする時間は、お金では買えない貴重な財産です。
迷った時の最終判断基準
最後まで迷われている方には、この質問をお勧めします:
「1年後、お子さんが英語を一言も話せていなくても、『親子で楽しい時間を過ごせた』と思えますか?」
この質問に「はい」と答えられるなら、どちらの教材を選んでも、きっと親子にとって良い経験になるでしょう。
「いいえ」という答えが浮かんだなら、今は教材購入のタイミングではないのかもしれません。無理をせず、まずは図書館で英語の絵本を借りたり、無料の英語動画を一緒に見たりすることから始めてみてください。
保育士として最後にお伝えしたいこと
私は保育現場で数百人の子どもたちを見てきましたが、「英語ができる子」よりも「何事にも興味を持って、楽しそうに取り組む子」の方が、長期的には大きく成長していく印象があります。
英語教材は、あくまで「きっかけ」の一つです。大切なのは、その「きっかけ」から、お子さんがどんな好奇心や探求心を育んでいくかです。
DWEを選んだ家庭も、WWKを選んだ家庭も、そして別の方法を選んだ家庭も、お子さんを愛し、お子さんの可能性を信じている点では同じです。その愛情と信頼こそが、どんな教材よりも価値のある「教育環境」なのです。
まとめ:あなたの家庭にとって最善の選択を
ディズニー英語システムとワールドワイドキッズ、どちらも素晴らしい教材です。
DWE(ディズニー英語システム)は:
- 長期的な視点で、深く英語に浸りたい家庭
- 時間的・経済的な余裕がある家庭
- 同じ内容を繰り返し楽しめる子ども
- 英語環境を家庭に作ることに家族全員が協力的な家庭
に特におすすめです。
WWK(ワールドワイドキッズ)は:
- 効率的に、段階的に学習したい家庭
- 費用を抑えめに、様子を見ながら進めたい家庭
- 新しいものに興味を示しやすい子ども
- 共働きで時間は限られているが、質の高い英語教育をしたい家庭
に特におすすめです。
でも、最終的には「データ」や「他人の意見」ではなく、「あなたのお子さんの笑顔」を判断基準にしてください。体験してみて、お子さんの目がキラキラと輝いた方を選べば、きっと間違いはありません。
そして、どちらを選んだとしても、選ばなかったとしても、お子さんを愛し、お子さんの可能性を信じているあなたは、既に素晴らしい親なのです。
英語教材選びは、子育ての一つの通過点に過ぎません。大切なのは、これからもお子さんと一緒に、たくさんの「楽しい」「嬉しい」「面白い」を共有していくことです。
あなたとお子さんにとって、最高の選択ができることを、心から願っています。
執筆者プロフィール モンテッソーリ教師(AMI国際資格保有)。保育士として10年間現場に立ち、0歳から6歳まで約500名の子どもたちの成長を見守る。自身の子育てでは早期教育に熱心になるあまり高額教材で失敗した経験を持つ。現在は「一人ひとりの子どもの個性と好奇心を大切にする」をモットーに、子育てに悩む保護者の相談に応じている。「正解探しに疲れた保護者の心を軽くしたい」という想いで、リアルで正直な情報発信を続けている。
この記事の情報は2024年12月時点のものです。価格や内容は変更される可能性がありますので、購入前に各公式サイトで最新情報をご確認ください。